2022年  5月         

5月1日(日ようび)   五月に突入

 チョッと遣り過ぎの感があった。先週はスタンプ創りのために毎日長い時間、根を詰めすぎたために、首筋が凝って首をストレッチするのに苦痛を感じていた。

 今朝起きて、細君に首筋を揉んでもらって。大分緩和されたが、これでまた繰り返せば元の木阿弥になってしまう。今日一日この作業はOFFにすることにした。となるとしばらく休止していた水墨画を遣ったら、新たな過活動を引き起こしてしまう。何もしないことにする。

 結局、運動不足解消で外に出ても良いのだが、あくまで休息に充てる事になった。明日から、いくらか時間を割り裂いて適度に散歩、適度に休憩、適度にパソコンの振り分けをして過ごそう。チャンと、紙にスケジュールを書いてそれに沿って実行していくのが好いだろう。こういうところに気を配っっていかないと叶えられない。

 今日から五月。此の歳月の流れは、今年は殊更早い。本日の駄洒落は、変則駄洒落

  歳月は異なもの足幅を広くする   三 竿
  ♪ うれしや五月は萌え

5月2日(月ようび)   夢の中で

 朝方見た夢だった。ロト7で50万円が当たっていた。「かーさん当たったよ」と知らせたら、細君が指パッチンして喜んだ。しかし、夢の中で「アッこれは夢なのだ、残念!」というところで目が覚めた。しかし、起きるにはチト早い。そこでそのまま、また眠った。そして再び夢を見始めた。

 さっきの夢の続きで、今度はオフィスの中。打ち合わせみたいなことをしていて、50万円当たっていたことを話し合っていて、その事で何か記録した物を修正しなければならなくなった。講師みたいな人がふと喋ったことが駄洒落めいたものだったので一人で面白がっていた。取り留めもないこれだけの内容でまたしても目が覚めた。7時15分くらいだった。先ほどの目覚めから少なくとも1時間半は経っている。

 細君はすでに起きて台所にいる。ほぼ毎日、細君が起きて蒲団を畳んで押し入れ、カーテンを開けて外の光を入れたりしているのに併せて、大抵私も目覚めるのだが、今朝は全く気付かなかった。深く眠っていたようだ。

 今日はパソコン浸りに成らないように決めていたので、朝の経腸栄養材の点滴の後、GoGo娘(ミノルタα55)100mmマクロレンズ装着を持って、近場を歩き回って、花の写真を撮ってきた。色々な花が撮れた。

















  君の名は? 花は黙して微笑めり   三 竿
  フォトさんの名は、阿波の十郎兵衛

5月3日(火ようび)   老人と膿

 五月になって風薫る清々しい日並みに成って来たのに、日中でも身体が暖かくならない。熱量を上げるような活動をほとんどしないからだと思う。こういうのが多くの老人の身体となって多分抵抗力が衰え弱っていくのだろう。

 負の悪循環に入ると、中々抜けられない。腸瘻を腹に差し込んでいるが、手術用縫い糸で二ヵ所縛って、管が抜けないように施してある部分の周りが赤く腫れている。痛みも出てくる。一箇所の縫い口から膿も少し出る。炎症用の軟膏を塗り、保冷材で冷やしている。

 毎年、幾度かこういう苦痛を経験する。医者にとっては、患者が何らかの対策を立てて凌いでいる事にはあまり手も知恵も貸さない。患者百人が百人、症状が違うから、付き合っても居られないのだろう。患者も仕方ないから、銘々で自家薬籠中の物を作るしかない。

 細君がカーテンとか足マットとか買ってきて、家の中の装飾系をプチ・リフォームしている。なまじ半端に協力しようとしても、却って足手まといになるが落ちなので、「用が有ったら声をかけてくれ」と言ってあるが、無かった。

  医者が風邪ネギを焦がして食っている   三 竿
  戦時中薬籠疎開があった

5月4日(水ようび)   息子の運転で

 テレビで各地の人出模様を映していた。三年ぶりの規制なしの事ゆえ、何処もすごい人出になっている。勿論テレビ局が敢えてわんさか状態を録りたいのだから当たり前だ。

 それにしても日本人の行動の主体性の無さにも呆れる。日頃のコロナ不安を心の片隅に仕舞って、テレビが薦めているから、とか、政府が規制を緩和したから安心、などと開きなっているのだろうか。因みに行きつけの街の医院などのドクターに相談したらどうなるか。真面目な医師は決してお薦めはしないと思う。

 かくいう私も、本日細君と一緒に息子の車で隣街のホームセンターに運んでもらい、昨日から続いているプチ・リフォームの品を買いに行った。その中で、私が所望した踏み台を買った。高さは20センチ強のプラスチック製で折りたたみ式のもの。

 台所の流し台の上の天袋に収納してある、土鍋や深さのあるトレーなどを出したり仕舞ったリする時、これまではつま先立ちして危なかったから、これを解消することができる。

 息子の車によって、遠出が出来るようになった。運転も案外安心して乗っていられる。今回で二回目。

  大移動お伊勢参りの昔から   三 竿
  横浜が踏み台街第一位

5月5日(木ようび)   GW終盤

 明日の平日を休日に切り替えて、連休を続けることが出来る現役の人はあまり多くはないように思う。組織の中で、まるで出る杭のように目立って立場を悪くしかねない様に思って、幾らか自己判断で同調圧力に屈してしまうところが有りがちだから。

 三年ぶりのテレビで流す各地の高速道の渋滞も懐かしい風景だ。現役時代も交通渋滞を蒙った経験は、助手席で経験しただけだった。息子も特に遠出の予定もなくのんびり過ごしている。忙しかったのは、細君一人、私が口を出して少し役立った程度で、一人よく動いていた。

 今日、今年初めて靴下を履かないで過ごした。最初は足先が冷たい感触だったが次第に慣れてきた。少しずつ自然界の環境と身体との折り合いをつけて居る。

  この頃は手足が冬眠から覚める   三 竿
  冬眠の乱

5月6日(金ようび)   世事と私事

 コロナとウクライナと知床観光船沈没事故と、山梨県道志村の行方不明女児の捜索と、大リーグ大谷選手の二刀流活躍など、スポット的でないニュースネタがテレビで毎日報道している。いい加減マンネリ気味な話にも拘わらず、編集スタッフの努力で続けられているが、観るほうにとっては食傷気味となっている。

 由々しきことだが、公に流せない事で国民の関心にはなっていない話としては、長々とくすぶっている安倍元総理の森友・加計・桜を観る会の悪事は、インターネットの世界では、情報が少しずつ更新されている。

 世事に関わっている暇なく、ラインスタンプのデザイン制作に没頭中の日々である。人の顔を、デザイン制作のフリーソフト「Inkscape」で悪戦苦闘している。ソフトのツール習得と、デザインの出来栄えの両方で、成長途上中。

    

  世事と私事皐月の風が掻き混ぜる   三 竿
  青空没頭品市場

5月7日(土ようび)   副作用

 細君が昨日コロナワクチン三回目を接種してきた。本日になって昼過ぎから熱が出ている様子だが、例によって何も言わないから、私が細君の顔を見て声をかけた。顔が赤くなっている。熱が出ている様子。苦しいとかも言わないら気付かないまま過ごすことになったかもしれない。

 まあ、人並みの身体反応ということだが、私の場合は二回目の時に肩の筋肉痛が少し出た糖度だから、これは身体が何も言わない質だということになるか。そういえば下咽頭癌手術で入院した際、初期治療として、一週間抗がん剤を点滴されたが、副作用がピクリとも起きなかった。

 ほとんどの人が、吐き気や極端な食欲不振の大きな副作用が起きるというが、やはり何も身体が反応しない。細君も驚いていた。苦しい思いをしないから喜ばしいことだと思う。

 これからどういう衰え方をしていくのだろうか、もう少し日が経つと、78歳になる。2020年東京オリンピックが決定ばかりの頃に癌から生還した時、これから先多分見ず仕舞いになるかと思ったものだが、それがまさかコロナ禍により、1年遅れになったのもいい体験をしたものだ。

  副作用などと欲張る身でも無し   三 竿
  お茶をこぼしたら、誰だってその辺の布で副作用

5月8日(日ようび)   日の出時刻

 天動説的に言えば、太陽が北回帰線目指してぐんぐん上って来る。夏至の日までそれが続く。日の出時刻がだんだん早くなっていく。

 一番早い日の出時刻は夏至の頃、遅いのが冬至ということになるが、全ての場所がキッチリがそうなるわけではないようだ。日本で一番早く夜が明けるのは、いつも同じ地点で同様に一番遅いのが何処かといのは定まっていない。例えば夏至の頃の一番早い地点(測候所地点)は東京で、沖縄でも札幌でもない。冬至の頃では札幌が一番早い。

 太陽からの照射角は緯度と経度が複雑に絡むようで、そのカラクリが私の頭では、はっきり理解できない。

 亜米利加は、日本以上に縦にも横にも広いから、日本以上に複雑なんだろうな。東西の時差だけでなく、南北の時差も含めて季節時刻(サマータイム)の設定を取っているのだろうか。小室圭君はもしかして、この時差の設問の答を間違えたことで不合格となったか?

 露西亜みたいに、最東端から最西端の日の出時刻を、同緯度(横線)地点ごとに同経度(縦線)ごとに幾通りも測れればよいのだが、日本列島は、変にひん曲がっているから、いくつもの地点で季節によっては、抜きつ抜かれつになっている。

 札幌 ・・・ 3時55分(6/9 ~ /22)
 東京 ・・・ 4時25分(6/6 ~ /21)
 那覇 ・・・ 5時36分(6/5 ~ /14)

 反対に、冬至の頃は東京が一番早く、三都の日の出時刻は

 札幌 ・・・ 7時06分(12/30 ~ 1/8)
 東京 ・・・ 6時51分(1/1 ~ /13)
 福岡 ・・・ 7時23分(1/1 ~ /15)

 この統計資料のサイト ・・・ こちら

 しっかりメモを取ってから時刻を転写していかないと、間違いやすいし、頭がクラクラしてくる。要するに、資料を参照する仕方によってはページの構成がめんどくさかった。

  鶏は時差ボケすること無いだろか   三 竿
  昔は緯度経度水時計で時を測った

5月9日(月ようび)   軍事パレード

 どの国のテレビ番組か、と驚いてしまいそう。首都圏の民放各社ばかりか、皆様のNHKまでも、競って露西亜からの配信を多分買って軍事パレードの模様を放映していた。各局夫々の放映時間は様々だが、全編の内容を取得した局があるかもしれない。結構な料金を払ったことだろう。右手で中指立ててブーイングしていながら、左手で相手の財布に現ナマをねじ込んでいる。

 現総理の岸田政権は、どうやら戦争推進派らしい、ということで他人のふんどし借りて、この国の庶民に、侵略される悲惨を観せて意識操作しようとする → テレビ局が荷担する。

 結局、プーチンはなんて言ったんだ? 「気合いだ、気合いだ、気合いだ」みたいな ・・・ あんまり大人しかったので期待ずれだったかも。少しだけ断片的に見ていたから、よく知らない。知りたければ明朝の報道番組でも間に合う。

 個人的には、軍事大国の軍事パレードはカッコいい。一人一人兵士は高揚して行進している。如何にも誉れ高き顔をしている。そこへ行くと、食糧事情の悪い北朝鮮の兵士は、顔が引きつっているように見える。食料の配給を得るため、必死みたい。悲哀が漂う。

 中世のトルコは、強大な「トルコ帝国」を築いた。近世になって第一次世界大戦で敗れ、暫くして帝国は滅亡した。藤原新也氏の『全東洋街道』は、イスタンブールの場末で、栄光の時代を懐かしみ乾杯する男たちを撮っている。

 今後の露西亜もああなって行くのだろうか。

  日本異な国露西亜の国の軍事パレード拍手する   亀味松
  パレードわれらが日々

5月10日(火ようび)   散髪

 床屋へ行く用事と、人の手や顔のイラスト画の教本を買う目的で昼前、細君とバスで時々行くショッピングモールに出かける。床屋は生憎4人ほど順番待ちをしている。店員さんは一人だけ。暫くして二人体制になり、スピードが上がった。若い女性と、男性で順番に客を捌いて行き、いよいよ次が私の番になったところで、担当が女性になることが判ってホンワカした気持ちで待っていた。そしていよいよ、私のそばに来て、言った言葉が、「もうしばらくお待ちになっていて下さい」

 キャー又かよ。彼女は、スタッフオンリーのスペースに消え、しばらくして私服状態で、店の外へ出て行ってしまった。前回もそうだった。タイミングが丁度昼時だったので、先ほどの男性と交代して食事を摂りに行ってしまった。

 少なからず落胆して、椅子に座ってそれでも大人しく刈ってもらっていた。

 私は気を利かせて、刈っている部位が襟筋だと少し俯き、右側に移れば左に首を傾げ、彼の作業がやりやい様にそれとなく気をまわして対応した。その心掛けが彼に伝わったようで、散髪作業が丁寧になった。すごく判り易く、細かい動作で刈っていく。これは嬉しかった。

 昔の1000円床屋で、私は刈ってもらいながら、その人の気を引く話で語りかけると、ついその人も乗って来て、長々時間を掛けて丁寧になって呉れる術を使った。今は、コロナ禍の時世は、黙して語らずのつまらない時間になってしまった。

 ということで、今日は気分よく刈ってもらえて、次はTSUTAYA書店。店員さんに案内してもらうつもりで、目的本の説明をしたがなんとなく、ツーカーというより、なんつうか、みたいな顔をして、パソコンで調べてから引率してくれたが、そこで書架の本のタイトルを追っている素振りだから、「ありがと」と言って自分で探してみたが、どうも見つからない。

 そのあたりの本を二回り位探索したが、終にゼロ。なまじパソコンがらみで見つけるよりも、一般的デザイン教本を捜したほうがよかったかもしれない。店の販売戦略としては、広く満遍なくというよりは、売れ筋統計から仕入れる本を決めているのだろう。専門分野の本として、必ずしも客対応としてはずれているように思う。

 細君との待ち合わせ時間が迫って、本日は断念。そのまま、家に戻った。からりとした皐月の空気がさわやかだった。

  浮世床純喫茶風静寂感   三 竿
  竜宮城で、TSUTAYA踊りのお持て成し

5月11日(水ようび)   軽輩総理

 林外務大臣が、韓国で新らたに選出された尹鍚悦ユンソンニョル)大統領と会談した際、岸田総理からの親書を手渡した。その模様がテレビで流されていたが、一枚のA4判コピー用紙のように見えた。そして、パソコンで文章を起し、プリンターで印刷されているようだ。

 軽すぎる。こんな紙切れ渡されて、先方はどう思うか想像できないのだろうか。官僚から官邸に出向している官僚が用意したのだろう。そしてそれを確認しているはずの総理自身もなんの留意もできていない。預かった外相もたぶん何とも思わない。

 いま、日韓関係はお互いに不快感を持って居ながらも、最近の国際的安保不安に同じ懸念を抱いているから、何とか改善したいと思っているはずで、今回の外相の訪問となったのだろうが、日頃の岸田総理の内政への姿勢にやる気のなさ感丸出しの様子からして、こんな大事な外交折衝の際にも、手抜きというか手落ちを犯してしまう。

 日本は書の国である。此処は、墨と筆を用いて、高級な和紙に端座して丁寧に本人が深く考慮して書き、印を押して創るくらいの重みある書状を用意しなければいけない。誤字脱字をして、その上読み間違えることもあった先輩たちと同じくらい軽薄な国家の宰相である。これでは世界のどこへ行っても見くびられる。かつて、トランプ大統領を訪問した菅総理が、昼食にハンバーガーを出されるあしらいを受けている。ストレートなトランプらしいやり方だったのだ。

 島国日本の民族の宿命というにしてはあまりにも情けない。そしてメディアは、こういう状況に置かれている日本の首脳に対して意見すらできない状況におかれてしまっているから、更に未来への展望は暗い。それも自縛気味な忖度によって。

 参:かつて日本の文学者は、文士としての気概から特注した自分の原稿用紙を用意した人が多い。気を入れてそこへ自身の命を吹き込むくらいの執念で文學の道を独歩していたのだ。一種の流行はや)りだった面もあったかもしれないが ・・・

  へつらわず威張らず妻に対峙する   三 竿
  祇園精舎の鐘の声、書状無常の響きあり

5月12日(木ようび)   更新ソフト後

 パソコンメーカーとか、マイクロソフトから時々入ってく更新ソフトを起動させた後、処理がノロくなる。何故?

 暫く使っているうち戻るから、我慢しているが、何となく更新直後に人間でいえば、血の巡りが悪くなったみたい。おかげで、Diaryを書く時間が遅くなった時は、日付が変わりそうになる程夜更かし状態になってしまう。漢字変換作業もとろい、改行もとろい。ファイルを呼び出したり仕舞ったりするのもとろい。だからあまり長く遣っていられない。

 お終い。

  シンギュラリティ我が家に来るのは来世紀   三 竿
  頭痛に更新

5月13日(金ようび)   新茶の頃

 一夜明けて、パソコンも十分休養を取って元気を取り戻した。元のスピードで動くようになった。

 昼間幾らか空が明るくなったが、まる一日雲が空を覆っていた。梅雨にはまだ早いが、この頃の気候変動は何が起きても驚かない。特に天候不純によって体調が悪くなることもない。

 去年買ってあった新茶パックの未開封がひとつあった。古い新茶とはこれ如何に。新米に対する古米があるなら、古茶とでもいうのかな。真空パックになっていたから、味も薫りもほとんど落ちていない。美味しい。特に新茶は、煎れる際の湯の温度が大事。ポットに沸かしたばかりのお湯が入っている時は少し醒ましてから、大体70~80℃くらいにして茶葉を入れた急須に注ぐ。1分弱ぐらいして湯飲みに注ぐ。

 之までのお茶とは比べ物にならないくらい、飲むと心を穏やかにさられる。

 やはり、日本人には緑茶が飲み物の中で一番と言えるくらい旨い。私はもう一種類、番茶も好きだ。ピチピチギャルも、妖艶な一癖ありそな年増の番茶も受け付けます。子供の頃、家では安い番茶を飲んでいた記憶が蘇る。

    

  郷愁の薫りも味も茶のなせり   乙三太
  お爺茶葉粗悪茶お婆ちゃま

 註:かつて、「週間アサヒ能」の投稿欄『駄洒落藝術協会』のお茶のお題で、「粗悪茶ババア」というのがあった。

5月14日(土ようび)   腹具合悪し

 毎日1600CCもの液状の栄養剤を小腸に直接流し込んでいるから、腹具合は普通の食事を摂って胃から送られてくる加工済みの流動物を扱うのとは違うストレスみたいな気苦労を受けているかもしれない。スピード調整によっては消化吸収不調を起して、下痢することもある。

 こう成ると、気分まで悪くなってぐったりしてしまう。今日も夕食前からそんな不調に陥って、その後なかなかDiaryを書く気になれなかった。

 その事だけでも書いておいた方が好いと思い、ここまで頑張った。

  不機嫌の腹も一言言いいたからろ   三 竿
  幕末黒船来航下痢長官

5月15日(日ようび)   独習

 今日の身体の元気概況は、腸瘻の挿してある辺りの皮膚が、ヒリヒリしている時間が長かった。歩くのに身体が少し屈むくらいになる。背を反ると、痛む。保冷剤で冷やして緩和されたり、酢水を宛がうと痛みが取れたり、方法がある。

 運動量を増やすことがなかなかできない。朝起きた時にベッドの中で脚のストレッチと、概ね毎日6階から1階まで、階段降りが主なルーチンになっている。パソコンの前では、相変わらずLINEスタンプの、技術を独習していた。若い女性らしい馴染みやすい顔の制作とか、その中の特に眼や唇など、パーツを幾通りか創っている。わんさかあるデザインとは違ったキャラクターを拵えたい。台詞もユニークなのを考えて書き出している。

 ちょっと疲れ気味である。

  喜寿過ぎの手習い今じゃ目が疲れ   三 竿
  週刊誌の独習袋綴じ


5月16日(月ようび)   嘘

 ウクライナの状況をテレビで観ていると、この頃は侵攻していた露西亜が次第に劣勢に立っている様だ。本当かい?亜米利加、イギリスなど西側諸国からの武器援助で、ウクライナが勢力を盛り返しているからという。

 当初から、戦況が情報戦の体を含んでいて、嘘か誠か正しく届いているか判らないところがあった。その中から如何にして真贋を見極めるか難しい所があった。AIなどの技術で現代は様々な分野で歪められた真実が世界で氾濫している。フェイク何とか、などと言わないで単に「嘘か誠か」と単純に判断していかないと現代人は信ずるものを頼って生きていくことが難しくなってきた。

 そこで、本日は、嘘について、思いつくままに書いてみたい。オープニング曲がある。

 ♪ 折れた煙草の吸殻で 貴方の嘘が判るのよ

 旧約聖書の中に、エデンの園でアダムとイヴが蛇に騙されてリンゴを食べて、楽園を追放されてしまう噺以来、人類は嘘に煩わされている。歴史の上でも嘘による逸話が生まれている。特に争いごとや、略奪とか商売取引で嘘はいくつも生じている。

 男と女の仲にも嘘がまかり通ってきた。こんな川柳がある。

 うつむいて女作戦練り直す  詠み人知らず

 ともかく、人間は自分たち種の精神発達過程の中で生まれた嘘に悩まされている。昔話や童話に嘘をテーマとした物語が多くあって、それが教訓になったり悪用されたりしてきた。そして、とうとう「嘘発見器」なる道具まで作って嘘を見つけ出そうとしてきた。

 悲しいね。

 動物の中にも嘘がある。擬態がそれ。他にもおびき寄せとか、自分に得になることで嘘の行動を取ったり、身体を大きく見せて相手を威嚇したりする。

 人間の中にほとんど嘘をつかない人が存在する。しかしこれは、悲しい話なのだが、知的障碍者は、基本的には嘘をつかないと言われる。かつて私が東京都足立区の障碍者施設の広報の仕事をアルバイトで働いた時、或る知的障碍者施設の施設長から聞いた話だが、彼らの心は純真である、と言われた。

 周りの人の言う事は素直に信じ、自分も聞かれたことに嘘で応えることはない。しかし、窮地に陥ると、様々なパニック状況に成って、暴れたり泣いたり逃げたり、時に窮地の中からとんでもない嘘を言うことが在るが、これは彼らの心が壊れかけている時の精神状態から起こるものだ、と聞かされた。

 健常者は平気で嘘をつく。そして、安倍元総理。彼も良く嘘をついた。いまでも進行中であるようだ。

  嘘つかぬ日は何となく空腹だ   三 竿
  ♪ 言い訳空が真っ赤っか トンビがくるりと輪を書いた

5月17日(火ようび)   つゆ入り近し?

 5月に入って既に半分以上過ぎようとしているが、いつもの風薫る五月と違う。月の半分以上が降雨日だという。場所は東京ということだと思う。さすがにこれまで、からりと晴れ渡った印象がない。月初に細君が肉厚の椎茸をざるに広げてベランダに乾し始めたが、途中から部屋に入れたままになっている。

 ということは、走り梅雨ということか。関東地方で過去、五月中に梅雨入りしたことは幾度かあったと思う。今年はどう予想されるかまだ耳にしていない。そうだ、紫陽花に聞いてみよう。



 「もう少し待っててね」と言っているようだ。


  紫陽花の蕾はゆとり有り気なり  乙三太
  石塚英彦 「梅雨~」

5月18日(水ようび)   日本よれよれ論

 昼間は日が照って、またとないチャンスで、細君と息子の敷布団をベランダの柵に掛けて乾し、もう少しで完成品になる乾しシイタケを仕上げに乾した。(但し夕方仕舞い忘れたため、そのまま野宿させて明日昼間に仕舞うつもり)。何とか晴れておくれ。

 夜のテレビ番組でダンスパフォーマンスの順位を競う番組(「ダンス日本一決定戦」)を観て彼らの身のこなし、しなやかさ、技術力、集団の規律あるシンクロパフォーマンスに驚愕した。細君にこんなジョークを言った。

 「北朝鮮の軍事パレードより上手い」

 その北朝鮮が世界の趨勢に後れること2年余で、やっとコロナ禍に襲われた報道で表沙汰となった。気の毒な国民の惨状に同情した。無理になけなしの金を使ってでも体制維持のために世界に片意地張っている金王朝の下で、国民が辛酸をなめている。彼の国は、朝鮮戦争で民族が分断され、運悪く自由主義でない陣営に組み込まれて、亜米利加からの圧力を受け続けているのだ。

 日本だって、ただ同情ばかりもしていられない状況なのに、政権の巧妙な政治的宣伝(プロパガンダ)によって、自分たちの不幸を意識させない状況に置かれている。特に、沖縄県とその島々に住む人たちの苦渋と悲しみを本土に伝えていない事で、独立国とは言えない状況に喘ぎ続けて、いつの間にか日本は一等国からずるずると引き下ろされて国力を落としてしまった。

 「なぜなんだ」と言ったって、始まらない。本質的な事の判断は或る程度出来るが、それを評論として書く気力が萎えている。あまりにも地下で病んだ根っこが広がっているから。

 註:昨日のDiaryに、写真をアップロードし忘れていました。

  ニッポンの地下の根っこが腐ってる    三 竿
  ♪ 東京ブギウギ リズム復帰復帰

5月19日(木ようび)   4630万円

 自治体から間違って4630万円振り込まれた若者は、さぞびっくりしたと思う。しかし、普通の感覚とは少し違っていて、恐らく棚からぼた餅が降ってきたようで、だから市の職員が返還を求めてきて、一緒に手続きを踏むために銀行に向かったが、突然心変わりをしたかのように拒否行動に入った。

 これはとっさの気持の変化だったと思う面もあるが、その前後に頭の中で、巧いちょろまかし方を思い付いたと私は想定する。それ以後の彼の行動 --- 海外のカジノ運営サイトにあっという間に金を動かしている。これをもし誰かの入れ知恵なしでやったとしたら、以前ネットカジノをかじっていた経験で、一種のマネーロンダリングをしたと思う。

 というのも、勤めていた会社をスパッと辞めているのも、目論見が立ったと踏んだからだろう。

 一見、ばくちの蟻地獄にはまって、使いきってしまったようにも思えるが、義理も恩義も感じていない住んでいる自治体があれだけの大金をくれたんだから、ラッキィという思いが先に湧いてしまったのだと思う。何より、すでに金はすっからかん、と思わせることが出来る。

 ごく普通に考えて、例えば道で拾った財布に幾らか万札の入っているのが判っても、窮々で生活している男だったら、一直線に警察に届け出る行動とはならない事の方が多いと思う。日常的に肌で実感的に当世の貧富の差を感じているから、こういう時には懐に取り込んでしまうだろう。

 彼のこれまでの生活の中にある体験がきっと囁いたのだ。いとも簡単にネットカジノの世界と渡りを就けて、あほな自治体のミスから最大限恩恵を受けることにした。

 (誰も傷つけたりもしていないなんて、かっこ良すぎる)

 本人は「少しずつ返していく」と殊勝なことを言っているが、これは怪しい。巧くすり抜けようとしているかもしれない。警察が間髪入れず逮捕した事で、一刻も早く彼を絞り上げて悪知恵を成敗させたいという意思があったと思う。

 参:私の現役最後の職場は、業界新聞社だったが、創業社長の死後に乗り込んできた人間が、やがて詐欺を働いて逮捕された。その彼の詐欺師としての手の内を私は身近に視ている。人を前にして喋った言葉に陶酔しその結果、事がうまく運んだ時とか、相手をその気にさせた事を成功体験として、この上ない快感を感じている姿を。

  マインカンプ 神の御加護に背を押され    三 竿
   ♪ カジノ柳の行きずりに ふと見合わせる顔と顔 

5月20日(金ようび)   花園

 細君が高校時代の友達と、横浜イングリッシュ・ガーデンに出かけた。

 最初に再会を誘ったのはどちらか聞かなかったが、場所を決めたのは細君だったとい事で、永いコロナ禍中に積もったストレスがどちらにもあったはずで、愉しいおしゃべりもいっぱい交わして4時ころ帰ってきた。相手は秩父市に住んでいるから、それでも目一杯時間を取ったことになる。

 季節的には、色々な花が咲き誇っていて、見応えがあたという。スマホで撮ると、こんな縦長なって仕舞う。園内も同類のおば様が溢れかえっていたそうだ。

 夕飯用に、崎陽軒の焼売弁当を買ってきた。

    

    

   ピカピカの花としわしわおば様たち    三 竿
   終演後のガーデンコールでお開き

5月21日(土ようび)   プレゼント

 今月末近く、私の誕生日が来る。77 → 78歳となる。

 私は末っ子で、既に兄姉は皆鬼簿に入った。内、最高齢者が私より3つ年上の姉で、確か72・3歳だったから、私はこれから先、兄姉が使い切るはずだった歳月を譲られて生きている。

 生存欲はあまり意識しては持っていない。これから先、敢えて生きる目的としては、自分の今の年金額でこれから先、どれだけ過ごせるかという希望である。遺族年金に切り替わったところで、可成り遺族の生活に響くだろう。余計な心配をしているわけではないと思う。

 誕生日が近づいたからと言って、余命について意識が昇るのも癪だから、贈られるプレゼントの事でも考えてみよう。

 細君には、何がしかの贈り物は必ず渡してきた。特に結婚当初以降しばらくは、余り高価なものではなかった分、随分気の利いたものを思い巡らして選んでいた。素敵な珈琲カップを贈ろうと決めた時は、浅草河童橋商店街まで足を運んで、思いのたけ選ぶ時間を取って贈っている。

 本人は一生ものの気持で大事にしているやら否や。

 昨今は、大事なイベントである気持は持ち続けて居るが、身体が言う事をきかなくなって、キャッシュを渡している。これまでの当たりはずれのバラつきがあっただろうことを思えば、之がベターなことだと思っている。

 その事もあって、今年細君が何を贈ってくれるか愉しみにして待つことを止めて、希望を述べた。

 デジタル・電波ソーラ目覚まし時計(気温・湿度計内蔵)

 最近パソコンに夢中になって居て、4時ころから始める夕方の経腸栄養剤点滴を忘れることが多くなって、細君に促されている。目覚まし時計をセットして置けば、一発で解決。細君にも朝の起床時に使える(いま利用している物は、寝過ごす心配があって)。了解を取って早速アマゾンの通販に発注を掛けた。月曜日には届いてしまうだが、善は急げということで。

   いつぞやの贈った物が里帰り   三 竿
   高~く上がった。ギフトフライ

5月22日(日ようび)   四六時中

 今日のタイトル「四六時中」は、24時間という言葉を洒落て表現したに違いないと思う。文献で調べても多分「諸説あり」なんて逃げていると思うから、こういう言葉は、自分の持っている知性と教養から持ってくれば良いと思う。この態度を、<確立した自己>と言うくらいの自信を持っていればいいこと。但し、人にまで言葉の由来を吹聴する事は止めておこう。

 閑話休題。おっ、これは中国からの渡来熟語かな? こちらはチョッと調べても損はなさそうだが、噺が進まないから兎に角本題に入ろう。

 何か遣りたいことを見つけたり、一目惚れした女性が近くに現れたりすると、昔から私は、他のことを忘れてでも全力集中する事が多かった。色々な体験を思い出しても、良かったこと、悪かったこと様々あって、どちらか言うと、自分でコントロールが利かなくなった時は、酷いとになった事もある。(また寄り道すると長くなるから具体的なことは書かない)

 朝、睡眠が浅くなりやがてお目覚めになる頃、脳細胞の中では、一部が早々起き出して活動を始める。昨今は、ラインスタンプ制作の関わりで、色々な言葉を作る作業を遣りだす。例えば姫様言葉など。

 ・ 良くってよ
 ・ これ、三太夫

   ・・・ 更に、キャラクター作り。

 のんびり寝て居られなくなった近頃の朝である。

 イラスト描きのスピードが上がった。「Inkscape」のツールの細かい部分の扱いがいろいろできるようになったためである。人の顔の表情に独自性を持ちたいので、今までしたことも無かった、新聞の折り込みチラシなどのデザインなどを切り抜いて溜め込んでいる、四六時中。

      

   寝ては夢起きてはうつつ老いの脳   三 竿
   四六時中はおしゃべりは慎みましょう

5月23日(月ようび)   取扱説明書

 30歳頃に成って以降、私は幾度か転職をしている。その間オフィスにコンピューターが普及しだして、私如き新米IT技術者でもそれなりの収入アップの叶う転職先がいくつもあった。競争率もそれほど高くなく採用された。こちらの力不足を感じたため、引き下がったことも有った。業種に不安を感じることなどもあった。

 その中で、輸出先別言語の取扱説明書をコンピューターを使って作る会社があった。メインの製品が自動車で、それがもしかしたら、メーカーが複数社であったかどうか判らなかったが、私が経験していない設計図などを扱えるマシンだったので、辞退した。

 その職場では、外国語大学卒業とか、外国人バイリンガルの人達が一部屋だけで何人も作業していた。輸出日本企業の戦略は、このように、自国用の説明書を渡して、ユーザー乃至、輸出先ディーラーに翻訳させるような不親切なことをしていなかったから、競争力を付けたと思う。

 今の日本企業の国際競争力は、様々な販売戦略の後退で芳しくないようだが、官民共に全方位で沈滞ているのだろうか。労働者に対するリストラが行き着く所まで合理化された後に、様々な部分のリストラまで手を付けざるを得なくなって、筋力がすっかり落ちてしまったのだろう。最近では新興国から、人件費の安い日本に仕事を回してくるケースもあるという。

 哀れなり。

 土曜日に注文したデジタル目覚まし時計が届いて取説を見ながら、初期設定をしたが、説明の通りには行かなかった。メールで指示を仰いだら、数時間後に返事が来た。明らかに中国人と判る文章でウラ技的な対処法が記されていた。やはり、細かい所の処理の説明を端折った様で苦労した。

 アラーム設定が三通りできる機能があるのだが、取説の中には 、三通りもいらない場合のアラーム・オフの説明がないので、チョっとヤバイい。スポット的な設定も出来るやらどうやら、頭をひねって試してみるしかない。

   貧国と言えど内部留保の埋蔵金   三 竿
   彼女に翻訳指輪を贈った

5月24日(火ようび)   祝砲

 亜米利加のバイデン大統領の訪日を祝って、駄洒落を三発。

 ・ バイデン為衛門
 ・ 今年、バイデン、再来年
 ・ 東洋の魔女、バイデンレシーブ

 ふざけるつもりではなく、お終い (私もお疲れですので)

   謁見と拝謁に知る君主間   三 竿
   父亡きあと国賓家庭で育つ

5月25日(水ようび)   A氏の発言

 或る人A氏 --- 元自衛隊幹部で現在は論客的なひげのおじさん --- が、至極当たり前のことを言っていた。

 中国が、ひっきりなしに日本の領空、領海内外に威嚇行為で航行したり飛行したりして更に、それに対して構えをとる日本を非難しているのが、まさにならず者国家であることを証明している、みたいのことを言っていた。インターネット記事に在った。

 中国が香港・ウルムチなどで、住民に迫害を加え、臺灣に対しては、近いうちに軍事圧力を強め侵攻する様相を見せているから、世界は対峙して国家間で連携を深め、防衛同盟を結ぼうとしているのも、遅からず直接軍事行動をとるだろうと想定して備えを固めているからだ。

 こういう動きに対して、畳み掛けるように言葉の威圧を強めて非難している。どこの誰が聞いたって、「自分のやっている事は正しい」というアピールをしたって、逆効果だと言う事くらい判っているだろうに、こうなんだから、ならず者の烙印を押している。

 こういう相手に、キチンと反発しないから。エスカレートしてくるのだ、とA氏は言っている。これは、日本の総理大臣に檄を飛ばしているのだ。私も岸田総理は、真剣みがないと思っている。様々な不都合な事ばかりしている国、--- 中国や北朝鮮の示威行為に対する発信がいつも「断固抗議する」くらいしか言わない。

 未解決な外交や国内の問題も「最重要課題」と言っていながら何も取りかかっていないようだ。自民党内の権力ゲームだけが「最重要課題」に成っている。今回のバイデン大統領との会談でどんな噺が議題になったのかも、メデイアを介した発表もあまり出てこない。岸田総理に限らず、日本の政府は国民に隠す・騙す・責任を果さない不作為なことばかりしているようである。国会議員は陣笠立場から総理大臣まで、すべて国民の代表という立場でしかないのだ。勘違いも良いところだ。

 岸田総理がA氏の言っている事を少しでも理解出来たなら私は嬉しい。

   国民の声は流れる千の風に   三 竿
   ♪ 四年たったらまた会いましょと 課題やくそく夢じゃない

5月26日(木ようび)   イラスト駄洒落

 イラストで色々なものを書くことが出来るようになった。無論そのつもりはないのだが、職業として成り立つためにはまだ未熟だが、或る程度の表現力は着いたと思う。今日は思い付いて、駄洒落をイラストで表現してみようと思い立った。どんなものを作るかは、案外すんなり思いついた。「アドバル~ン」の駄洒落枠に載せてみた。

 これから先、いいネタが思い付いたら再度試みるつもり。

   愉しさを増やして嬉しさつき空   乙三太
   

5月27日(金ようび)   弁護士の鬼手

 今のようなモバイル世界になっていなかった頃は、外から誰かに連絡を取る際は、公衆電話を見つけてお金を入れて自宅だろうと会社だろうと友人、交際相手宅に連絡を取ってコミュニケーションを取った。その為には小銭を入れなくても叶えられるようにと、プリペイドカードの走りとして、テレホンカードが発明されて、これが思わぬ付加価値を呼んで、絵柄や写真に工夫を凝らし、アニメキャラクターとかアイドルのものが希少価値を生んでプラチナカードに成ったりした。

 一方で駅前とか、商業地区の一隅に並んだ公衆電話の中に、風俗紹介の小さな短冊形付箋様のチラシがベタベタ並んだ。之があまりにも氾濫したことで、政府が刑事罰の犯罪行為と見做す法律を作り、取り締まった。様々な事例として公衆電話に貼って回る者だけでなく、チラシを印刷した印刷業者も処罰の対象とした事で、困ったのがその印刷会社である。

 こういう零細の企業は、入ってくる印刷依頼の内容を選別して断る地力は無い。幾らお上が「犯罪に加担する行為」と言っても納得できるわけが無い。本丸を攻撃しない権力の怠惰で傲慢なやり方というべきである。

 この噺を思い出したきっかけは、例の4630万円の誤振り込みを仕出かした町側の代理人となった中山修身弁護士の手腕を子細に考えてみたことで、同じような事例として初めに書いた印刷工場の摘発である。特に今回は町役場の誤送金が発端で、その事自体、町民に対しては由々しき不手際であるにも拘らず、先ず町役場側が、誤送金先の若者に対して、確か刑事告発に値する法律を基に刑事告発したが、それも弁護士費用まで上乗せして請求している。

 私の中で違和感がもろに噴出した。

 自分たちのミスに対する自省の念は、微塵も無い、と言わざるを得ない高圧的振る舞い。こんな事を自分がされたら、チョっと心に湧いた猫ばば心理を恥じる気持ちなんて吹っ飛んで、怒り狂いそうになる。こういう心理的なバランス感を崩すことを、町役場側はただ自分たちのミスを何とか回復することの一念で、社会問題にまで膨らませてしまった。具体的に言えば、国税徴収法の規定を準用し、決済代行業者の口座を抑えたということ。そして、


 「代理人弁護士に掛る費用に、税金を充てることはしてないでしょ」と、先回りした。

 更には、金融業界に矛先を向けた。痛くもない腹を触られた決済代行業者にとってはエラい迷惑である。警察権力が踏み込まれ、会社の事務所を荒らされ、信用から顧客の大事な個人情報まで一切を失ってしまう。こんな強権を、ミスした町役場側が利用したのだ。勿論アホな自治体幹部が思い付くわけが無い。代理人弁護士の手腕である。鬼手である

 何となく亡くなられたいかりや長介さんに似ている。代理人弁護士は法律を武器として、困り果てた様々な組織にとって喉から手が出るほど仕事を頼みたい逸材でもある。山口県阿武町も、良い人が来てくれたと喜んで任せた。誤送金のミスを挽回するために。しかし、係かる費用は結局、町の金庫から出すことになるだろう。

    

  侍が一人で済んだ町役場    三 竿
   汚れたところは誤送金で吹いてくださいね

5月28日(土ようび)   外食

 
 家族で外食するには、品数多く頼めて安い店に限る。まして、私のような食が細い人にはバーミヤンなどが丁度いい。少しずつ幾品かを食べることが出来る。

 週末給料日直後で、遅く行ったのでは待たされそうだから、6時前に入ったら、すいていた。一時間後、出る頃には、7~8割くらい席が埋まっていた。

 コロナは外食レストランなどには、客のオーダー方式を、フロアの人が席に伺ってメモに書きとるディスタンスの解消と煩雑さの改善策に走らせた。何年間かバーミヤンには間を開けたが、やはり進んでいた。昨今は画面のタッチ操作に皆慣れているから、戸惑う人は少数になっていると思う。二人がオーダーする物を決めて、操作は息子が(この店は初めてかも知れないが)スムーズに進めている。

 それに併せて店は調理時間にも効率化を図っているようで、或る程度の混み具合でも5分前後で席に運んでいる様子だった。

 例によって、細君はスマホで写真を撮っている。沖縄でひとり健気に生活する娘にメールを送っていた。小籠包が届いたが、冷めないうちに食べたほうが良いのに。

 旨かった。

   団欄にタッチパネルが手間とらす    三 竿
   形勢悪し、外食濃厚

5月29月(日ようび)   鮎のイラスト

 本日は暑くなる、と予報が出たが、朝起きて部屋に外気を入れたら --- チャンと南風が入ってきたのに --- ひんやりして寒いくらいだった。最近、体感する空気は常人と比べて冷たい様だ。かつて川柳会に所属していた頃、自分は還暦前後だったが、ゴールデンウィークが終わって暫くしたころ、ある先輩会員の家にお邪魔して、川柳談義をしたのだが、何と、炬燵がまだ働いていた。

 お年寄りになると、寒いんだ、と思ったがなんのことはない、今は自分の番になっていて、細君が上半身半袖Tシャツでいても汗が出そうに暑がっている横で、私は、長袖のジャージを来て下半身は、ひざ掛けをすっぽり掛けていた。身体が冷えている。基礎代謝力が衰えている。それでも日中は清涼飲料水に氷を入れて飲んだ。

 之から梅雨に向かって時には梅雨寒の冷えた空気に晒されるだろう。身体を温めるくらいの運動をすることがないから、「さぶっ」と呟いて日を送ることになるだろう。

 6月になると、全国あちこちの河川で鮎釣りが解禁になる。そこで、鮎のイラストを創り始めたが、一部の重ね合わせの微調整と最も難しい鮎の描き込みに入って行くが、緻密な色出しに手間が掛りそうだ。根を詰めすぎると首筋が凝るので注意が必要。

 元となる写真があって上からトレースしていったが、だいぶスピードも上がっている。



   梅雨近しまだ早いです衣替え    三 竿
   春・夏・秋・梅雨

5月30月(月ようび)   鳩害

 鳩を飼育している人が何処かにいて、昔はよく朝に巣から出して(多分)運動させていた。最近はめったに玄関ドアを開けて外に出ることがないから見かけることはないが、数年前から多分そこの飼育鳩が昼間の時間、私の住む建物各部屋のベランダに舞い降りて、少なからず害を与える。蒲団とかバスタオルなどを手すりに掛けておくと、その上をトコトコ歩いたり、時々は、床に排泄物で汚していく。

 飼育鳩がいつの間にか野良鳩というか、ホームレスというか、つがいで駆け落ちしたのか、様々な事情で、そういうのが数を増やしている様子でもある。これらか夏になると、人の家の軒先ならぬベランダが日陰になることで、避暑地くらいのつもりになって飛来してくるのだ。

 気配で判る。「クックルック ク~」なんて鼻歌でも唄っている気分で、二匹で寄り添っている。全く頭にくる。エアコンの陰とか、鳩にとって隠れ家に成りそうな荷物などを出して置いた辺りで、寛いだりしている。ひっきりなしにやってくるたびに追い払うが、イタチごっことはこれ如何に。兎に角鳩は馬鹿なのか、それともこっちを馬鹿にしているのか、考えてしまう。

 対策を本科的に考えて対処しなければならない。アグネスチャンに聞いても、「美味しいわよ」なんて言いかねない。

   鳩居堂鳩様様の繁盛譚    三 竿
   迷惑

5月31月(火ようび)   鮎のイラスト



 苦労の末、何とか鮎のイラストを創り上げた。完璧な達成感ではないが、少なくとも、イラスト作成ソフト「Inkscape」の最大難関だった作成ツールをある程度使える所まで到達した喜びは大きい。自分を褒めてあげたい。

 今夜はゆっくり休もう。以上。

  おまけ
   


   歳重ねスキルも重ね老いの路    三 竿
    am happy