409【大声たいせい)里耳りじ)に入らず】 出典・荘子・天地
《 意味 》

 高尚な言論は俗人にはよく理解されない。「大声」は、高尚な音楽。「里耳」は、俗人の耳
 
《 訳文 》

 高尚な音楽は世俗の人々には受け入れられない。しかし折楊せつよう)とか皇荂こうか)といった俗曲だと喜んで笑いながら聞く。同じように高尚な言葉は世俗の人の心にとどまらない。真理を追究した言葉が世の中に現れないのは、俗言のほうが盛んだからである

《 原文 》

 大声不入里耳。折楊皇荂,則嗑然而笑。是故高言不止於衆人之心。至言不出、俗言勝也

 大声は里耳には入らず。折楊・皇荂なれば、則ち嗑然こうぜん)として笑う。この故に高言は衆人の心に止まらず。至言の出ざるは、俗言勝てばなり

《一言多い解説》

 女の口説き方「心で共鳴する言葉で語りなさい」