401【大厦たいか)なりて燕雀えんじやく)相賀す】 出典・淮南子・説林訓ぜいりんくん)
《 意味 》

 あることがらが、まったく予期しない方面に思わぬ影響をもたらすたとえ。大きな建物ができると燕や雀は高いところに巣づくりできる安全な住みかを得たと喜ぶ。「大厦」は、大建築物の意。この句の前に「湯沐とうもく)そな)わりて蟣虱きしつ)相弔う」とあって対句になっており、全体の意は、同じようにそれぞれの住みかがよくなっても憂楽はそれぞれ別、といことになる

 
《 訳文 》

 入浴と洗髪の用意が整うと身体についた虱は互いに弔い合い、大きな家が落成すると巣くう燕や雀は慶賀し合う。それは憂楽がそれぞれ別だからである

《 原文 》

 湯沐具而蟣虱相弔、大厦成而燕雀相賀、憂楽別也、

湯沐具りて蟣虱相ちょう)し、大厦成りて燕雀相賀す、憂楽別なればなり

《一言多い解説》

 ♪ 犬は喜び庭駆けまわる 猫はこたつで丸くなる