394【その愚には及ぶべからず】 出典・論語・公冶長 |
《 意味 》
真の賢さは一見愚かに見え、だれにもまねができないことをいう
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《 訳文 》
孔子が言われた。(衛の名君文公と暗君成公とに大夫として仕えた)寧武子は、国が立派に治まっているときには知恵者として活躍し、国が乱れたときには(愚を装って、賢い者であればうまく立ち回って避けるような困難な状況に対して進んで尽力する損な役を引き受け)、ほんとうの愚か者のように見えた。その知恵者としての程度はまねできるが、その愚者になりきった振る舞い(を支えた誠実さや賢明さ)にはとても及びがつかない
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《 原文 》
子曰、寧武子、邦有道則知。邦無道則愚。其知可及也。其愚不可及也
子曰く、寧武子、邦に道有れば則ち知たり。邦に道無ければ則ち愚たり。その知には及ぶべきなり、その愚には及ぶべからざるなり
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《一言多い解説》
真の智者の愚かな振る舞いは、愚者には見えず、智者は見破れぬ
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