93:【貝殻で海を測る】 出典:漢書・東方さく)
《 意味 》

 狭い視野から大きな物事を推し量ろうとすることのたとえ。原文の「筦」は、笛の一種。「管」に通じる。
 
《 訳文 》

 諺に、「管の穴から天をのぞき、ひしゃくで海の水を汲んでその大きさを測り、枯れた草の茎で鐘をたたく」ということがあるが、そんなことでは筋道を通したり、ものの道理を考えたり、正しく音を出したりすることはできない。

《 原文 》

 語曰、以筦闚天、以蠹測海、以莚撞鐘。豈能通其条貫、考其文理、発其音声哉

 語に曰く、かん)を以て天をうかが)い、れい)を以て海を測り、てい)を以て鐘を撞く、と。)に能くその条貫に通じ、その文理を考え、その音声を発せんや。

《 一言多い解説 》

 半可通で語るのも困るが、まことしやかに言ってこられるのは、もっと困る