91:【温淸定省おんせいていせい)】 出典:礼記らいき)曲礼きょくらい)
《 意味 》

 子が親に対して孝行すべき心がけを教えている言葉である。親孝行するには、季節や時間に応じて、その時々にふさわしい心づかいが必要だということ。「淸」は「清」と別字。涼しくするの意
 
《 訳文 》

 そもそも人の子として親に対する心がけは、冬ならば寒さを防ぎ暖かく暮らせるように(=温)、夏ならば涼しく過ごせるように(=淸)、また夜は寝具を整え(=定)、朝には親の安否をたずねる(=省)ことだ。


《 原文 》

 凡為人子之礼。冬温而夏淸、昏定而晨省

 およ)そ人の子為るの礼は、冬は温、夏はせい)くれ)に定めてあした)に省みる。

《 一言多い解説 》

 情けは親の為ならず。やがて己の身にも・・・