85:【鬼に笑われる】 出典:南史・劉粋伝 |
《 意味 》
貧乏から逃れられないことのたとえ。また、運命を知らない者をあざ笑って言う語。
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《 訳文 》
劉一族の損と同郷の親戚に、劉白竜という者がいた。若いときから貧しく、位は次官、長官、県知事と高くなったが相変わらずたいへん貧しかった。嘆いてばかりいたが、あるとき,心を奮い起こし、家来を呼び集めて商売(=「十一の方」。十分の一の利を追うことからいう)を始めようと提案した。すると、突然そばに一匹の鬼が現れ、手をたいて大笑いした。白竜は意気消沈して、「貧乏は運命だ、(商売に失敗して)また鬼に笑われるだろう。」と言って、ついに商売を始めることをやめた。
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《 原文 》
損同郡宗人有劉白竜者。少而貧薄、及長、歴位尚書左丞、少府、武陵太守、貧窶尤甚。常在家慨然召左右、将営十一之方。忽見一鬼在傍、撫掌大笑。白竜歎曰、貧窮固有命、乃復為鬼所笑也。遂止
損の同郡の宗人に劉白竜なる者有り。少くして貧薄、長ずるに及びて、位は尚書左丞・少府・武陵太守を歴るも、貧窶尤も甚だし。常て家に在りて慨然として左右を召し、将に十一の方を営まんとす。忽ち一鬼の傍らに在り、掌を撫ちて大いに笑うを見る。白竜歎じて曰く、貧窮は固より命有り、乃ち復た鬼の笑う所と為らん、と。遂に止む。
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《 一言多い解説 》
ま、鬼に笑われたくらいで意気消沈するようではどっちみち成功の道は遠い
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