79:【鸚鵡おうむ)鸚鵡よく言えども飛鳥を離れず】 出典:礼記・曲礼きょくらい)・上
《 意味 》

 鸚鵡は人間の言葉を真似てしゃべるとはいえ、人間の仲間には入れない。人の人たるゆえんは礼をふみ行うことにあり、礼を欠いたら鳥獣となんら異なるところがないことをいう。

 
《 訳文 》

 鸚鵡は人間の言葉を真似することができても、やはり鳥であり、猩猩しょうじょう)(=体は猿のようで顔は人に類する想像上の動物)も人間の言葉を真似て話すことができるがやはり獣である。(人でありながら礼がなければ、言葉を話すことができても禽獣きんじゅう)と同じである。)

《 原文 》

 鸚鵡能言、不離飛鳥、猩猩能言、不離禽獣

 鸚鵡)く言えども飛鳥を離れず、猩猩能く言えども禽獣を離れず。

《 一言多い解説 》

 上の人のいう事をそのまま繰り返して言う人が側近にも居る、と知らしめた警句