76:【遠慮なければ近憂あり】 出典:論語・衛霊公えいれいこう)
《 意味 》

 目先のことにとらわれて、将来のことを考えないでいると、必ず身近な心配事が起こるという事。「遠慮」は、遠い将来まで見通した深い考え。日本語に入った「遠慮」は右の原意を失い、「遠慮する」「御遠慮なく」のように用いられるようになった。
 
《 訳文 》

 孔子が言われた。「遠い先々の配慮がないような人は、きっと身近な心配事が起こる。」

《 原文 》

 子曰、人無遠慮、必有近憂」

 子曰く、人遠きおもんばか)り無ければ、必ず近き憂い有り。

《 一言多い解説 》

 「直感は過たない」(直感は正しい)と考える人は、どうする?