73:【遠水は近火を救わず】 出典: |
《 意味 》
遠くにあるものは急な用には役立たないというたとえ。
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《 訳文 》
(魯の国の穆公が遠方の国、晋や荊と親しく何かの折には助けてもらおうと考えていたとき、家臣の犂鉏が言った)。火事になってから、遠くの海の水を取り寄せるのでは、海の水がいくら多くても火は消せません。遠くにある水は近くの火事の役にはたたないわけです。今、晋と荊とがいかに強くても敵国斉は近いから魯の心配事は消えないでしょう」
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《 原文 》
失火而取水於海、海水雖多、火必不滅矣。遠水不救近火也。今晋与荊雖強。而斉近、魯患其不救乎
火を失して水を海より取らば、海水多しと雖も、火は必ず滅えざらん。遠水は近火を救わざればなり。今、晋と荊とは強しと雖も、而も斉は近し、魯の患いそれ救われざらんか、と。
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《 類句 》
轍鮒の急
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