71:【遠交近攻えんこうきんこう)】 出典:史記・范雎蔡沢はんしょさいたく)列伝(范雎)
《 意味 》

 利害関係のない遠方の国と同盟を結び、近くの国を責める政策のこと
 
《 訳文 》

 (范雎が言った。)王(秦の昭襄王)よ、遠方の国と同盟を結び、背後から牽制させながら近い国を攻めるにこしたことはありません。隣の国ならほんの一寸一尺の地でさえも得ればそのまま王の領土になるではありませんか。」

《 原文 》

 王不如遠交而近攻。得寸則王之寸也、得尺亦王之尺也

 王、遠交して近攻するに)かず。寸を得ればすなわ)ち王の寸なり、せき)を得るも)た王の尺なり、と。

◎ 一言多い解説

 進言した者に対して、王はどう受け止めるか。稀代の戦術家とみるか、あるいは、油断ならぬ奴。(と思いながらも重用する王こそ勝れた戦略家である。これが帝王学である)