70:【園葵えんき)を抜く】 出典:史記・循吏じゅんり)列伝(公儀休)
《 意味 》

 清廉潔白な官吏の行為をたとえていう。「園」は、菜園。「)」は、野菜。菟葵せつふせんそう)楚葵せり)鳧葵あさぎ)などを指す
 
《 訳文 》

 (魯の国の博士の公儀休は清廉潔白な人物であった。あるとき、)菜園の野菜類を食べたところ、たいへん美味であったので、その菜園の野菜を抜いて捨ててしまった。(自家の菜園で美味なものを作れば農民の職を侵すことになり、農民が困窮するというのである)

《 原文 》

 食茹而美、抜其園葵而弃之

 じょ)を食らいて美とし、その園葵を抜きてこれを)

◎ 一言多い解説

 古代中国では優秀な官吏だったろうが、智恵が足りないように思う。種や苗を農民に施し、国の食糧生産を高めたほうが良いと思う。