51:【右顧左眄うこさべん)】 出典:曹植・与呉季重書
《 意味 》

 他人の評価を気にしておろおろすること。本来は得意げに左右を見回す意。転じて、左右いずれにも都合のいいことを言って一定しないようすをいう。原典は「左顧右眄」に作る。
 
《 訳文 》

 (曹植そうち)呉季重ごきちょう)に与えた書面に言う。「あなたの威厳あるふるまいは、)蕭何・曹参しょうか・そうさん)などの豪傑さえも比較にならず、衛青・霍去病えいせい・かくきょへい)などの勇将さえも問題にはなりません。あなたが左右を見回すさまは辺りに人がいないかのようです。なんと勇壮な志ではありませんか。」

 
《 原文 》

 謂、蕭曹不足儔、衛霍不足侔也。左顧右眄、謂、若無盡。豈非吾子壮志哉
 おも)えらく、蕭・曹もたぐ)いするに足らず、衛・霍もひと)しくするに足らざるなり、と。左顧右眄するや、謂えらく、人無きが若し、と。)吾子ごし)の壮志に非ずや。
◎ 一言多い解説

 この四字熟語を、昭和の終わりから平成の初め頃、社長が社員の意識改革を図って、朝礼などの場でよく宣わっていた