49:【羽化登仙うかとうせん) 出典:蘇軾そしょく)前赤壁賦ぜんせきへきノふ)
《 意味 》

 中国の道教、神仙術で、体に羽が生え、仙人となって天に上ることをいう。また、道士の死をいう。あるいは、酒に酔って気分のよいたとえにも用いる。
 
《 訳文 》

 身も心も軽々として、世の中のことはすっかり忘れ、自分一人しかいないような気がして、羽が生えて仙人となり、空へ飛んで行ってしまいそうな気分になってきた。
 
《 原文 》

 飄飄乎如遺世独立、羽化而登仙
 飄飄乎ひょうひょうこ)として世をわす)れて独立し、羽化して登仙するが如し
◎ 一言多い解説

 古来より人が最も羨ましいと思った生き物は鳥である。あの優雅さ、あの自由さが究極の幸福感を想起させていた