379【千羊の皮は一狐の腋に如かず】 出典・史記・趙世家 |
《 意味 》
千人の凡人より一人の優れた者のほうがいということ。千枚の羊の皮よりも一枚の狐の腋の毛のほうが高価であることからいう
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《 訳文 》
(趙簡子の家臣に、まっすぐに意見を述べて諫めることができる周舎という者がいたが、周舎が死んでからというもの、簡子は政務もはかばかしく行わなくなった。その理由を大夫に対して次のように言った)。「大夫に罪はない。『千枚の羊の皮も、一枚の狐のわきの下の毛皮の価値には及ばない』。というではないか。諸大夫が参内してもただはいはいと同意するのを耳にするばかりで、周舎のようにはっきりと諫めてくれるような意見が聞けなくなった、それで憂鬱なのだ」
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《 原文 》
大夫無罪。吾聞千羊之皮不如一狐之腋。諸大夫朝、徒聞唯唯、不聞周舎之卾卾。是以憂也
大夫に罪無し。吾聞く、千羊の皮は一狐の腋に如かず、と。諸大夫朝するも、徒だ唯唯を聞くのみにして、周舎の卾卾を聞かず。ここを以て憂うるなり
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《一言多い解説》
的確な叱咤が欲しい
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