376【先達】 出典・後漢書・朱暉列伝 |
《 意味 》
学問や地位が自分より上にある人物。特に高僧を指すこともある。これから転じて、日本では、修行者が山に入るときに道案内役をする古参者の意となり、また、先に立って導く者や案内人を指すこともある。「せんだち」とも読む
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《 訳文 》
朱暉と同郷の張堪は、かねてより名声が高かった。二人が初めて出会ったとき、堪は友人として暉に接した。そして「自分がもしものことがあったら、妻子を頼む」と言った)。暉は堪が自分より先に出世した優れた人物であったので、挙手の礼をして敬意を表し、返答は避けて何も答えず、その後、二度と会うことは無かった。(しかし、堪が死ぬと、暉は手厚くその妻子の面倒をみた)
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《 原文 》
暉以堪先達、挙手未敢対
暉は堪の先達なるを以て、未だ敢えて対えず
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《一言多い解説》
先達に対して、面と向かって「任せなさい」と言えなかった
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