371【先覚者】 出典・孟子・万章
《 意味 》

 だれよりも早く目覚め、実行する人のこと。また、非常にすぐれた学識者。「覚」は、事物の道理を悟る事

《 訳文 》

 (孟子は湯王とうおう)の賢者伊尹いいん)の言葉を引用して言った「天はこの世に人民を生ずるにあたって、先に事物の道理を知った者にはのちに知る者を教え悟らせるようにし、先に人の道を悟った者にはのちに悟る者のを教え悟らせるようにしたのである。今、わたしは天の生じた人民の中で最も先に覚っている者である。ゆえに尭・舜ぎょう・しゅん)が行った仁義の道でもって人民を悟らせようと思う。私が悟らせないで、だれが悟らせるであろう)

 
《 原文 》

 天之生此民也、使先知覚後知、使先覚覚後覚也。予天民之先覚者也。予将以斯道覚斯民也、非予覚之而誰也

 天のこの民を生ずるや、先知をして後知をさと)さしめ、先覚をして後覚を覚さしむ。われ)は天民の先覚者なり。予まさ)にこの道を以てこの民を覚さんとす、世がこれを隠すにあら)ずして誰ぞや
《一言多い解説》

 単なる傲慢