369【せつ)を守る】 出典・陶潜(陶淵明)詩・帰園田居
《 意味 》

 地味な生き方をすること。世渡りが下手なら下手なりに利口ぶらず、自分の性分に甘んずること
 
《 訳文 》

 南の野原の果ての荒地を開墾しよう。世渡りの下手な性分を変えられず、官職を捨てて故郷の田園に帰ってきた
 
《 原文 》

 開荒南野際、守拙帰園田

 荒を開かん南の際に、拙を守りて園田に帰る。

 歸園田居五首(其一)
  少無適俗韻  少きより俗韻に適ふこと無く
  性本愛邱山  性 本と邱山を愛す
  誤落塵網中  誤りて塵網の中に落ち
  一去三十年  一たび去ること三十年
  羈鳥戀舊林  羈鳥 舊林を戀ひ
  池魚思故淵  池魚 故淵を思ふ
  開荒南野際  荒を開く南野の際
  守拙歸園田  拙を守りて園田に歸る

《一言多い解説》

 長閑で誰にも拘束されない生活がそこにある