354【成蹊せいけい )】 出典・史記・李将軍列伝
《 意味 》

 優れた人物のまわりには自然と人が集まることのたとえ。「蹊」は、小道

 
《 訳文 》

 諺にもあるように、「桃や李は何も言わないのに(その花や実にひかれて人が集まってくるので)その下には自然と小道ができる」ものだ。この言葉は小さなことを言っているようだが、大きなことにもたとえることができる。(李将軍こそは、徳のある人物で、そのまわりには自然と人が集まったのである)

 
《 原文 》

 諺曰、桃李不言、下自成蹊。此言雖小、可以諭大也

 諺に曰く、桃李とうり)ものい)わざれども、下おのずか)ら蹊を成す、と。この言は小なりといえど)も、以て大を諭うべきなり

《一言多い解説》

 目は口ほどにものを言い、徳は磁力ほどに人を引き寄せる