352【寸を)げて尺を伸ぶ】 出典・淮南子・氾論訓はんろんくん)
《 意味 》

 目先の小さな利益に固執せず、大きな利益を取ること。「詘」は「誳」「屈」に同じで、曲げる意。「詘げて」は、「くつ)して」とも読む。「伸」を「信」と書くこともあるが、意味は同じ。「寸」は一寸、「尺」は十寸のこと。

 
《 訳文 》

 一寸を曲げても一尺をまっすぐにできるならば、聖人はそうするし、少し曲がっても全体的に真っすぐであるならば、君子はこれを行う

 
《 原文 》

 詘寸而伸尺、聖人為之、小枉而大直、君子行之

 寸を詘げて尺を伸ぶれば、聖人これを為し、小しく)げて大いに直ければ、君子はこれを行なう

《一言多い解説》

 細かい事ならチョチョっと直したってバレなきゃ、かまへん

 

   

   
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