348【図を按じて駿をもと)む】 出典・漢書・梅福伝
《 意味 》

 実際の状況に基づかずに、物事を行うたとえ、実情にそぐわない行動のこと。「按」は、基づき調べる。「駿」は、駿馬のこと。「索」は、探し求める。実際に馬を見ないで、絵図や書物によって駿馬を探し求めるという意味

 
《 訳文 》

 (漢の成帝の時、大将軍王鳳おうほう)は横暴を極めていた。これに対して梅福が批判を上奏して言った)。今、覇者の取るべき道に従わず、才能の優劣を考えずに、三代にわたって人材を登用するという方法は、馬の優劣を見分ける名人といわれた伯楽の著した絵図・書物に基づいて駿馬しゅんめ)を市場に捜し求めるようなもので、(実際に馬を求めないで駿馬を)手に入れることはできないことは明白です」

 
《 原文 》

 今不循伯者之道、乃欲以三代選挙之法取当時之士、猶察伯楽之図、求騏驥於市、而不可得、亦已明矣

 今伯者の道にしたが)わず、乃ち三代選挙の法を以て当時の士を取らんと欲するは、)お伯楽の図を察して騏驥きき)を市に求るがごとし、しか)も得べからざること、)すで)に明らかなり

《一言多い解説》

 国作りは人事を怠って進めてはいけない

 

   

   
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