343【酔生夢死】 出典・程頤・明道先生行状 |
《 意味 》
酒に酔ったり、夢を見ているように、生きている意味を自覚することなしにぼんやりと一生を過ごすこと
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《 訳文 》
人心を迷わすような説が横行し、人々が正しい教えを見聞きして判断する機会を無くし、道義が存在しない世の中にしてしまう。そのために、優れた才能を持っている人でも、自分の見聞のみに拘泥してしまい、酒に酔ったように、夢を見ているかのように、生まれてから死ぬまでぼんやりと時を過ごし、それに気づくことがないのである
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《 原文 》
邪誕妖妄之説競起、塗生民之耳目、溺天下於汚濁。雖高才明智、膠於見聞、酔生夢死、不自覚也
邪誕妖妄の説、競い起こり、生民の耳目を塗し、天下を汚濁に溺る。高才明智と雖も、見聞に膠み、酔生夢死して、自ら覚らざるなり
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《一言多い解説》
独りで克己できるものではない。賢者の導きが必要
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