342【隋珠を以て雀を弾く】 出典・荘子・譲王 |
《 意味 》
得るものが、失うものより少ない例え。損失が利益より多いこと。「隋珠」は、隋侯が大蛇を救って、お礼に大蛇からもらったと伝えられる宝石。非常に貴重な宝石を使って、雀を撃ち落とすという意味。
|
《 訳文 》
もしもある人が、天下の秘宝と称される隋侯の宝石でもって、高い所にいる雀を撃ち落とすならば、世間の人々はきっと、あざけり笑うであろう。これはいったいどういう理由かと言うと、貴重なものを使って手に入れたものが、ありふれたものだからである。
|
《 原文 》
今且有人於此、以隋侯之珠弾千仞之雀、世必笑之。是何也、則其所用者重、而所要者軽也
今、且しここに人有りて、隋侯の珠を以て千仞の雀を弾かば、世必ずこれを笑わん。これ何ぞや、則ち其の用うる所の者重くて、要むる所の者軽ければなり
|
《一言多い解説》
人事の失敗に例が多い。力不足。或は、骨董品の価値を見定められないで大金を払う場合
|
|