34:【一頭地を抜く】 出典:欧陽脩・与梅聖愈書
《 意味 》

 他の者よりひときわすぐれていること。元来は、「一頭地を いだ)す」と言う。「一頭地」はある程度の距離の意で、おもに学問の水準にたとえる。学問の水準が一段抜きんでていること。

 
《 訳文 》

 (北宋の文壇の領袖であった欧陽脩は、当時まだ無名であった蘇軾 そしょく)からもらった手紙の文章のうまさに感激して、梅尭臣 ばいぎょうしん)《=字は聖愈》に手紙を書いて行った。)わたしなどは蘇軾に道を譲って、彼にわたしよりずっと前を歩かせなければならない。

 
《 原文 》

 老夫当避路、放他出一頭地也

 老夫当に路を避け、 かれ)を放ちて一頭地をでさしむべきなり。
◎ 一言多い解説

 人の才能を見抜く度量は、その人を引き立てて活きる