339【心腹しんぷく)やまい)】 出典・春秋左氏伝・哀公十一年
《 意味 》

 容易に征服できない敵。また、その本人の存続にかかわる最も重要な要素を持った敵。「心腹」は人体にとって重要な部分であることからたとえる
 
《 訳文 》

 (呉の国が斉の国を討とうとしていたとき、越王はたくさんの贈り物を持って呉の国にやって来た。呉の国の人が皆喜ぶ中、伍子胥ごししょ)だけがその本心に気づき呉王を諫めて言った)。「越は我が国にとっては、腹心の病気のようなもので、容易に征服できない敵です。地続きの関係にありながら、我が国をねらっているのです。服従する態度でいるのは、その欲望を遂げようとするためです」

 
《 原文 》

 越在我、心腹之疾也。壌地同而有欲於我。夫其柔服、救済其欲也

 越我に在りて、心腹の疾なり。壌地じょうち)同くして我に欲する有り。)れその柔服するは、その欲を済さんことを求むればなり

《一言多い解説》

 判り切ったことである

 

   

   
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