308【守銭奴】 出典・黄庭堅詩・四休居士 |
《 意味 》
吝嗇な人をののしっていう。「守銭慮」というも同じ。詩に注があり、四休居士は孫君昉という人物の号で、名医であるが、薬を出しても謝礼を取らなかった。そこで黄庭堅が、どうしてかと尋ねると、茶を飲んで、飯を食べて飽食すれば休むだけだ、と答えたという話を載せている
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《 訳文 》
世の富貴などというのは死んでしまったらなんにもなりはしない。この世の中は金にがつがつする人間と、官位が欲しくてたまらないものばかりだ。しかし名医孫君昉は人間の病を診察し、何事にもとらわれずただ心をゆったりとしている
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《 原文 》
富貴何時潤髑髏、守銭奴与拘官囚、大医診得人間病、安楽延年万事休
富貴何れの時か髑髏を潤す、守銭奴と拘官の囚とのみ、大医人間の病を診得し、安楽延年万事休む
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《一言多い解説》
清廉潔白な態度そのものを説明するのではなく、その真逆な例を解説する謙遜さがすごい
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