307【珠玉の瓦礫に在るが如し】 出典・晋書・王衍おうえん)
《 意味 》

 立派なものが取るに足らぬものの中にあること。英才が多くの凡人の中にいることのたとえ。「珠玉」は、真珠と宝玉。貴重なもの、俊才のたとえ。「瓦礫」は、瓦と石。価値のないもの、凡人のたとえ。「瓦石」ともいう

 
《 訳文 》

 (西晋の王衍は俊才で人望厚く、清廉潔白な人物であった)。(東晋の)王敦おうとん)は(旅行中)長江のほとりで彼に会ったのち、いつも王衍をほめたたえて言った。「夷甫いほ)(王衍の字)は多くの人の中にいて、まるで瓦や石の中に真珠や宝玉があるようにその秀才ぶりは抜きんでている
 
《 原文 》

 王敦過江、常称之曰、夷甫処衆中、如珠玉在瓦石間

 王敦、江を過ぎて、常にこれを称して曰、夷甫の衆中に)るは、珠玉の瓦石の間に在るが如し、と
《一言多い解説》

 見える人には、その人のオーラが輝いて見える。