304【秋波】 出典・蘇軾そしょく)詩・百歩洪
《 意味 》

 女性の媚びる目つき。秋の澄みわたった水波の意より転じて、美人の色目づかい、流し目にたとえる。また、美人の涼しい目もと

 
《 訳文 》

 晋の謝鯤しゃこん)(字は幼輿ようよ))が思いを寄せた美人は謝鯤の思いを認めて流し目さえしない、(それどころか)、謝鯤が語りかけようとすると、)(機織りの道具)を飛ばして身をふせいだ
 
《 原文 》

 佳人未肯回秋波、幼輿欲語防飛梭

 佳人未だあえ)て秋波をめぐ)らさず、幼輿語らんと欲すれば防ぐに梭を飛ばす

《一言多い解説》

 佳人の気持ちをすくい取るには、敢えて投げてきた梭をよけないで体のどこかにあててみるべし