289【四端】 出典・孟子・公孫丑・上 |
《 意味 》
惻隠(人に対する哀れみ)・羞悪(悪夢を恥じ憎む)・辞譲(譲り合い)・是非(善悪に対する正しい判断)の心を、それぞれ拡大し充実させていくことが仁・義・礼・智に至るいとぐちであり、いずれも人間の本性に宿るものとする孟子の学説。いとぐち・芽生えの意
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《 訳文 》
孟子が言った。「人の不幸を深く哀れみいたむ心は、仁の芽生えであり、自己の不義・不正を恥じ憎む心は、義の芽生えであり、一歩退いて人に譲る心は、礼の芽生えであり、善悪の正しいし判断する心は、智の芽生えである。人にこの惻隠・羞悪・辞譲・是非の四つの心があり、仁・義・礼・智の芽生えになるというのは、人に両手両足の四体があるのと同時に本来備わっているものである。(この四端を拡大し、充実させていけば仁・義・礼・智はこの世の人々に行き渡り全世界が安らかに治まるであろう)」
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《 原文 》
惻隠之心、仁之端也。羞悪之心、義之端也。辞譲之心、礼之端也。是非之心。智之端也。人之有是四端也、猶其有四体也
惻隠の心は、仁の端なり。羞悪の心は、義の端なり。辞譲の心は、礼の端なり。是非の心は、智の端なり。人のこの四端有るや、猶おその四体あるがごときなり。
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《一言多い解説》
凡人にはせいぜい二つで精一杯
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