274【三千の寵愛一身にあり】 出典・白居易・長恨歌
《 意味 》

 天使の寵愛を一身に集めること、独り占めすること。「三千」とは、ここでは三千人もいる多数の宮中の女性のこと。楊貴妃が玄宗皇帝の愛を一身にうけたことから
 
《 訳文 》

 (楊貴妃は玄宗皇帝の)ご機嫌をとりむすび、宴席ではおそばに仕えていつでも離れたことがない。春には春の遊びにお供をして、夜には夜で、玄宗皇帝の愛情を独り占めらする。後宮には美女が三千人もいたが、三千人に分けられるべき天子の寵愛が、楊貴妃一人のみにすべて集まった。

《 原文 》

 承歓侍宴無閑暇、春従春遊夜専夜。後宮佳麗三千人、三千寵愛在一身

 歓を)け宴に侍して閑暇無く、春は春遊に従い夜は夜を専らにす。後宮の佳麗三千人、三千の寵愛一身に在り
 
《一言多い解説》

 白居易自身が、いつも二人のそばにお供していたということ? であるわけないから、想像力か ・・・ 掻き立てられる。