27:【一葉 いちよう)落ちて天下の秋を知る】 出典:淮南子 えなんじ)・説山訓
《 意味 》

 わずかな徴候で、事態が衰退していくことを悟る。(梧桐 あおぎり)の)一葉が落ちるのを見て年の暮れを知るように、前兆によって後に来るものを察すること。

 
《 訳文 》

 桐の葉が一枚散るのを見れば、年が暮れようとしているのがわかるし、瓶の水が氷になっているのを見れば、世の中が寒くなっているのがわかる。身近なものから、世の中の動きを推察するのである。

 
《 原文 》

 見一葉落、而知歳之将暮、睹瓶中之冰、而知天下之寒。以近論遠

 一葉の落つるを見て、歳の まさ)に暮れなんとするを知り、瓶中 へいちゅう)の冰を )て、天下の寒きを知る。近きを以て遠きを論ずるなり。

 
◎一言多い解説

 日本に昔から、身の回りの兆候を天気予報の手段をしていた。ご飯粒、猫の洗顔、朝の茜空など