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252【琴柱ことじ)にかわ)す】 出典・史記・簾頗藺相如れんぱりんしょうじょ)列伝
《 意味 》

 融通のきかないこと。「琴柱」は、琴の胴の上にあって弦を支え、移動させて音調を調節するもの。「膠す」は、膠でくっつけてしまうこと
 
《 訳文 》

 (ちょう)の孝成王は、趙括ちょうかつ)を将軍に任じようとした)。藺相如りんしょうじょ)が言った。「王は評判だけを聞いて、趙括を用いられますが、これはちょうど、琴柱を琴の胴の上に膠づけにして琴を弾くようなものです。趙克は彼の父の書いたものを読んでいるだけで、さまざまな変化に対応することなどできません

《 原文 》

 藺相如曰、王以名使括、若膠柱而鼓瑟耳。括徒能読其父書伝。不知合変也

 藺相如曰く、、王、名を以て括を使うは、ことじ)に膠してしつ)を鼓するがごと)きのみ。括は徒だ能くその父の書伝を読むのみ。変に合するを知らざるなり、と

 
《一言多い解説》

 人の上に立つ者は相手を見る目が大事