217【捲土重来けんどちょうらい)】 出典・杜牧詩・題鳥江亭うこうてい)
《 意味 》

 一度失敗した者が、勢いを盛り返し、再挙を図ること。「捲」は、砂ぼこりを巻き上げる意で、「巻」とも書く。「土を巻き上げて重ねて来る」と読む。「けんどじゅうらい」とも読まれる。
 
《 訳文 》

 江東(江南)地方には優れた若者が多い。(もし項羽が江東に渡って)再挙を図っていたら、砂ぼこりを上げるような勢いで盛り返すことができたかもしれない。

《 原文 》

 江東子弟多才俊、捲土重来未可知

 江東の子弟才俊多し、捲土重来未だ知るべからず。

《一言多い解説》

 詩の中に散りばめたこの言葉が敗者に向けた哀惜として響いている