19:家を徒
して妻を忘る【家】 出典:孔子家語 |
《 意味 》
ひどく忘れぽっいことのたとえ。大切なことを見失っている愚か者にたとえる
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《 訳文 》
魯の哀候かせ孔子に質問していった。「私はひどく忘れっぽい者の話を聞いたことがある。引っ越しをしたときに自分の妻を連れていくのをすっかり忘れたという。ほんとうにこんなことがあるだろうか。」
孔子が答えて言った。「それはひどい物忘れとはいえません。もっとひどい物忘れで、我が身の行き方、在り方さえ忘れるものが居ます。」
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《 原文 》
哀候問於孔子曰、寡人聞、忘之甚者、徒而忘其妻、有諸。孔子対曰、此猶未甚者也。甚者乃忘其身
哀候、孔子に問いて曰く、寡人聞けり、忘るることの甚だしき者、徒りてその妻を忘る、と。諸
れ有りや、と。孔子対
対えて曰く。これ猶
お未だ甚だしからざる者なり。甚だしき者は、乃
ちその身を忘れる、と。 |
◎一言多い解説
孔子はこういう時に、忘れたのではなく置いてきたのだ、と答えることはなかったのだろうか?
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