186【金蘭の契り】 出典:易経・繋辞伝・上 |
《 意味 》
緊密な友情のたとえ。金属をも断ち切るほど強く、蘭の花のようにかぐわしい交友、の意。また、友人たちの住所録のことを「金襴簿」という。
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《 訳文 》
(易の「同人」の卦の下から五番目の陽の爻の表す意味は次のとおりである。「節操を持った人物の行為や言葉の表し方は異なる。けれども、)その人たちが心を一つにして事にあたれば、あたかも鋭利な刃物で金属を切断するように強大な力を発揮し、どんな事でも成し遂げることができる。また、彼らの心が一つになった時に口に出す言葉は、蘭の花の香りのように誠実で、高い徳にあふれていて、遠い所にいる人にまで影響を与える。
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《 原文 》
二人同心、其利断金。同心之言、其臭如蘭
二人心を同じくすれば、その利きこと金を断つ。心を同じくする言は、その臭り蘭の如し。
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《類句》
・管鮑の交わり ・金石の交わり ・断金の契り ・莫逆の友 ・刎頸の交わり
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