178【虚室白きょしつはく)を生ず】 出典:荘子・人間世じんかんせい)
《 意味 》

 作為を人間世ろう)さなければ、よいことが起こるものであるというたとえ。何も置いてない部屋を開ければ、自然に日光は十分に差し込んでくるという意味。また、物にとらわれず無念無想であれば、真理に到達できるということのたとえ。「白」は、明るい日光を指す。

《 訳文 》

 あの何もない所をよく見ると、がらんとした部屋に日が差し込み明るくなる。(それと同時に、一切の雑念を取り去り、心を空虚な状態にしていれば、すべての真相がわかる)。幸福はこの空虚な心に集まるのだ。

《 原文 》

 瞻彼闋者、虚室生白。吉祥止止

 )むな)しき者を)れば、虚室に白を生ず。吉祥は止にとど)まる。

《 一言多い解説 》

 心の目を見開け