170【強顔女子】 出典:新序・雑事 |
《 意味 》
恥知らずの女性のこと。厚かましい女性のたとえ。「強顔」は、面の皮が厚いの意。斉の国にひどく醜い女性がいて、故郷が岩塩のとれない土地であったので無塩女とよばれていた。彼女は誰にも相手にされないので思案の末、斉の宣王の端女として雇ってもらおうと宣王の所へ行った。宣王はちょうど家臣らと酒宴を催していた。取り次ぎの召使いから無塩女の申し出を聞いた家臣たちは皆大笑いして、これこそ天下の鉄面皮な女というものだと言った。しかしこの後、無塩女は宣王に会い、斉国の危険なこと四箇条を示して諫め、国は大いに安定して、王后となった、という故事に基づく。
|
《 原文 》
左右聞之、莫不揜口而大笑。曰、此天下強顔女子也
左右これを聞きて、口を揜いて大いに笑わざるは莫し。曰く、これ天下の強顔女子なり
|
《 一言多い解説 》
色仕掛けで宣王の后の座を射止めたわけではない。
|
|
|