157【木に縁りて魚を求む】 出典:孟子・梁恵王 |
《 意味 》
不可能なことのたとえ。また、手段を誤っては目的が達成できないとえ。原典は、国王たるものは武力を用いて国を治めるのではなく、仁道によって国を治めるべだという孟子の説にもとずく。
|
《 訳文 》
(孟子が言った)「王(斉の宣王)の望みはよくわかっております。・・・しかし、この(戦争を起こして家臣の命を危険にさらす)ようなやり方で、このような(秦の国や楚の国を従属させ、中国の皇帝として四方の異民族を支配するという)欲をもつのは、あたかも木によじのぼって魚を求めるようなもので、全く不可能な事でありましょう。(やはり天下は仁道をもって治めるべきで、武力を頼みにしてはならないのです)
|
《 原文 》
王之所大欲可知已。 ・・・ 以若所為求若所欲、猶縁木而求魚也
王の大いに欲する所は知るべきのみ。 ・・・ 若き為す所を以て若き欲する所を求むるは、猶お木に縁りて魚を求むるがごときなり、と。
|
《 類句 》
仁道は人心を掴むなり、これ王道なり
|
|