155【木強ければ則ち折る】 出典:列子・黄帝
《 意味 》

 堅強なものは多くの敵をつくって敗けるが、柔軟なものは敵をつくらず安全だから常に勝つことができるということ。固くて強い樹木は強風などで折れるが、柳などの枝は柔軟だから折れにくしという意。

《 訳文 》

 老子(たん)おくりな))の言葉に、「武力が強すぎると、かえって滅亡し、樹木が硬すぎると、かえって折れやすい、だから柔らかなものは生き続けるものであり、けんきょな堅強なものは死に向かうものである」とある。

《 原文 》

 老耼曰、兵彊則滅、木彊則折。柔弱者生之徒、堅彊者死之徒

 老耼曰く、兵つよ)ければ則ち滅び、木彊ければ則ち折る。柔弱なる者は生の徒、堅彊けんきょう)なる者は死の徒なり、と

《 類句 》

 柔よく剛を制す  歯ほろ)び舌存す