148【枳棘ききょく)鸞鳳らんぽう)の棲む所にあら)ず】 出典:後漢書・循吏じゅんり)列伝(仇覧)
《 意味 》

 立派な人物は己の居場所を選ぶ。優れた者は低い地位に居るべきではないというと。「枳棘」は、からたちといばら。共に棘のある木。口先がうまく悪賢い者にたとえる。また、悪い環境、卑しい地位にもたとえる。「鸞鳳」は、鸞鳥と鳳凰。神鳥のこと。優れた人物、人格者にたとえる。

《 訳文 》

 (王渙おうかん)仇覧に言った)。「からたち)いばら)のようなとげのある木には、神鳥は棲まない。百里(日本の里の六分の一)四方程度の狭い地域は、あなたのような立派な統治者が治めるほど価値のある所ではない」

《 原文 》

 枳棘非鸞鳳所棲、百里豈大賢之路

 枳棘は鸞鳳の棲む所に非ず、百里)に大賢の路ならんや、と
 
《 一言多い解説 》

 よって人は都会の一等地のタワーマンションに住む