143【棺をおお)いて事定まる】 出典:杜甫詩・君不見簡蘇徯
《 意味 》

 人間の評価は、死後初めて定まるものだということ。「棺を蓋う」は、棺のふたをすることで、死ぬことの意。死ぬまでは人の真価はわからないものだ、ということ。生きているうちは、人に対して公平な判断はできないことをいう。
 
《 訳文 》

 男子の真価は死後にこそ定まるものだ。君は幸いにまだ若い。なにを恨んでやつれはてて山中にこもっているのだ。こんな山や谷の奥深い所にとどまっているべきではない。

《 原文 》

 丈夫蓋棺事始定、君今幸未成老翁、何恨憔悴在山中。深山窮谷不可処

 丈夫は棺を蓋いて事始めて定まる。君今幸いにして未だ老翁と成らず、何ぞ恨まん憔悴して山中に在るを。深山窮谷には)るべからず。

《 一言多い解説 》

 引きこもってこのままニートに成っていったらいけません。