142【冠履倒易かんりとうえき)】 出典:後漢書・楊恩ようし)
《 意味 》

 本末転倒すること。冠と履(靴)を、さかさまに身につけることから、物事の秩序や価値が乱れてさかさまになること。地位・秩序の上下関係が逆になること。

 
《 訳文 》

 頭にのせる冠と足に履く靴とが逆になり、高い丘が谷となり、深い谷が丘になってその位置を変えてしまう。(このように世の秩序や価値が乱れている)

《 原文 》

 冠履倒易稜谷代処

 冠履倒易し、稜谷ところ)を代う。

《 一言多い解説 》

 自然の姿をたとえ話に持ってくる事で意味を強調するのは、判り易い