12:【暗中模策】 出典: 随唐嘉話
《 意味 》

 くらがりの中で手さぐりする。手がかりもなしにいろいろやってみること

  「模索」と「摸索」は同じ
 
《 訳文 》

 (唐の 許敬宗 きょけいそう)は、軽薄で傲慢な性格であった。人と会っても忘れることが多かった。ある人がその記憶の鈍いことについて、)「貴方は覚えが悪いが、もし、 何晏 かあん)劉楨りゅうてい)沈約しんやく)謝霊運しゃれいうん)などの有名人に会ったなら、暗い中を探ってでも見知るだろう。」と言った。
 
《 原文 》

 卿自難記。若遇何・劉・沈・謝、暗中摸策著、亦可識之

  けい)は自ら記し難し。若し何・劉・沈・謝に遇わば、暗中模索するも、亦たこれを )るべし
 
◎一言多い解説

  この「暗中模索」は、暗い中に居る大事な人なら、もっと良く見極めなければいけない事もあるでしょう、と忠告している意味があると思う。