115【堅き氷は霜を履むより至る】 出典:易経・坤卦・初六
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《 意味 》
物事は、小さなことが積もり積もって大事に至るということ。霜がおりれば、やがては堅い氷が張るようになることから、悪の動きは、はじめはわずかなものでも、そのままにしておけば大きな悪になる意。
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《 訳文 》
いちばん下の陰の爻(初六)は、霜を履んで堅氷至るの意である。象伝(爻辞を解説するもの)には、(爻辞の)霜を履みて堅氷とあるのは、陰の気がはじめて凝ったものが霜で、それがだんだん進んで、やがては堅い氷になるの意である、とある。
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《 原文 》
初六、履霜、堅冰至。象曰、履霜堅冰、陰始凝也。馴致其道、至堅冰也
初六は、霜を履みて、堅冰至る。象に曰く、霜を履みて堅冰とは、陰始めて凝るなり。その道を馴致して、堅冰に至るなり
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《一言多い解説 》
軒から落ちる雨垂れが地面を掘っていくのを見たら、「雨垂れ石を穿穿つ」となり、甕に溜まった水にポタポタと雫が落ちて甕の中に響き渡る音を聞いて、水琴窟を発明した。
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