100:【薤露】 出典:楽府詩集・薤露歌 |
《 意味 》
人生の儚さをいう。「薤」は、韮。人生のはかなさを韮の葉の露にたとえたもの。元来、作者不明の古い歌詞であるが、漢の武帝のときに、李延年が「薤露」と「蒿里」の二曲に分け、「薤露」を王.公貴族の葬儀に、「蒿里」を士大夫・庶人の葬儀に用いるようにしたといわれている。挽歌の一つ。
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《 訳文 》
韮の葉の露はなんと乾きやすいことか、しかし露は乾いてもまた翌朝には再び葉の上に降りてくる。それなのに人はいったん死んだなら、いったいいつまた帰れよう。
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《 原文 》
薤上露、何易晞、露晞明朝更復落、人死一去、何時帰。
薤上の露、何ぞ晞き易き、露晞けば明朝更に復た落つも、人死して一たび去らば、何れの時にか帰らん。
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《 一言多い解説 》
士大夫・庶人の葬儀に唄われた「蒿里」の方には、何となっているか.も残っている。後日紹介。
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