5:【汗を反す】 出典: 漢書・劉向か伝 |
《 意味 》
約束を破る。また、一度出した命令を取り消すこと
一度流した汗を再び体内に戻すように、一度口にしたことを撤回する意。
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《 原文 》
易曰、渙汗其大号。言号令如汗、汗出而不反者也。今出善令、未能喩時而反、是反汗也
易に曰く渙
のときその大号を汗のごとくす、と。号令は汗の如し、汗の出でて反らざるを言うものなり。今、善令を出して、未だ時を喩
ゆる能わずして反せば、是汗を反すなり。
《 訳文 》
『易経』に国内がばらばらで統一がない渙の占いの卦が出たときは、天子が発する大号令は汗が出るようにする。とあるが、一度発せられたら、流れ出た汗の様に元にはかえらない。今、良い命令を出しながら、そのあとですぐ撤回するならば、これは流れた汗を元にもどそうとするように道理に合わない事です。
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◎一言多い解説
朝令暮改に似ているが、それよりも撤回が早いように受け取ります。舌の乾かないうちに、というか、汗の乾かないうちに、みたいな。私はそれよりももっと短時間でやってしまう事があります。
「お風呂入る?」→「よし、入る。アッ、止めた」
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