第２４話 − 続き ４月５日
株が趣味である我等の師匠が、○○○ドアについてどう考えているのかが聞きたくて、話を振った。ハイライトを吸いながら師匠のトークが始まった。
「多分異議申立ても却下だろうな、（まだ、この時は一度目の地裁の判断が下っただけだった）その後、高裁へ行って、まぁぎりぎりまで判らないじゃないかな。」
「それよりも、今も○○○ドアは○○○○放送を買い増しているんだろ、何で○ジの会長や社長は直接会って話ししねぇんだろうね？買わねぇでくれって、うちに売ってくれって。」
「外資なんか○○○ドアの株なんか持たねぇよ。全部転換して売っちゃうよ。増資して○○○○放送の株を買うのと同じなんだから。」
師匠のボルテージが上がってきた。みんなニヤニヤして聞いている。
「株が下がるって言ったって、何百万。何十万持ってる奴らなんてほんの一握りだろ、ほとんどの○○○ドアの株主は損も得も楽しんでんだから、今度は何があるんだろうって。それが冷めるまで待ってんだろうか？そんな事したら○○○○放送半分買われちゃうよ。○○○ドアの資産になっちゃうよ。」
「転換しちゃえば負債無くなるんだから。温かいうちに○―マンは全部市場に出すだろうから。そうなってから売ってくれじゃ○ジは持ち出しになるよ。」
「誰か間に入って、手打ちなんて考えてんのかね。難しいな。○ジの方が大人なんだから、大人がもうちょっと大人になって、取り込むぐらいの度量がなくちゃな。」
「○○エモンは面白いよ。でも今のままじゃ恨む奴が出てきちゃうよ。ハッタリで生きてる奴らからすれば、あんなにあけすけにやられたら世の中変わっちゃうもん。ハッタリが効かなくなっちゃうよ。まぁ○○エモンが面白いから俺は持ってるけど、この話しに関係している会社とか、これから関係してくる会社があれば、そう言うのはちょっと買えないね、俺は」師匠は大きく息をついてジョッキを空けた。
Ｆが
「○○○ドアは○○○○放送をテコに○ジテレビをどうしたいんすかね」
ニ三度ジョッキを傾けてから、師匠が答える。
「結局テレビのマスの部分を利用したいんだろうな。ホームページで取り上げても、ネットっていうのは見ようとする意思のある奴しか取り込めないだろ。テレビなんてダラダラ見ているようでいて、（視聴者は）自然に情報を取り込めてるだろ」
「地震の事だって、聞くとはなしにみんな知ってるじゃない。ネットではこれは出来ないよ」
Ｈが
「でも、ホ○○モンはテレビはいずれインターネットに抜かれるっていうような事を言ってますよ」
師匠は新しい煙草に火をつけて言った。
「多分それは利益という意味での事だろうな」
「広告とか、提携とか、そういう入ってくる金、というか金の集め方がネットのほうが判りやすくて効果的になるという意味だと思うがね。マウスでポチッとやれば、広告費が発生するって言うのがあるらしいからな。なんせ、見ようとする意思のある奴が広告を見るんだから、ＣＭ流すよりよっぽど判りいい。だから、マスメディアがなくなる事はないけど、金の流れが変わってしまうという事は十分考えられるな」
私は
「じゃあ、○○○ドアと提携しても○ジはあまり旨みがないんじゃ、というか、○○○ドアの方がよりメリットがある話になっちゃいますね。そんなんで提携しますかね？」
と聞いた。ＦもＨも頷く。
「だからぎりぎりまで判らないって。言う通り○ジに旨みがないからな。ただ、ＣＭを飛ばして録画とか出来るようになってるんだから、ゆくゆくテレビは厳しくなるだろうな、その時になって慌てるんなら今の内にという考えもある。実際、広告業界の再編も始まってるからな」
「ホ○○モンはネツト企業の一つの部門としてマスメディアを考えてるんだろう。だが、メディアのほうはそんな事考えた事もないからな、なんせ免許事業だし、ある程度守られている業界だからな。だから、彼らからすればありえない話だよ、これは。インターネットはマスメディアの一部分、それも娯楽に入るとさえ考えてるんじゃないかな。いずれにせよ水と油以上に、まったく違うんだから。仮にこの話が駄目になっても、また次の買収が起きてくるんじゃないかな。そういうきっかけを作ったホ○○モンは、おもしろいよ。それだけだなぁ」
師匠は最近、いいコンピュータを買ったらしい。ネツト証券を使った取引で大きく儲けたトレーダーのブログや本を読んで触発されたようだ。師匠にブログを書きなよと言ったが
「そんなのはアホらしい」の一言で片付けられてしまった。私のブログも見てくれといったが「それもアホらしい」だと・・
３月某日葛飾区某居酒屋。４人とも中生３杯。焼き鳥盛り合わせ。刺身盛り合わせ。焼きうどん。
（株式投資の判断はご自分の自己責任です。当内容を参考にされたとしても責任は負えません）
 おかわり
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