EXIT
松橋 帆波様  お酒のたわごと   
  第2話   3月30日

 鈴木宗男議員のことで根室のさまざまな映像を見させてもらったが、中に一つどうしても分からない謎があった。それは、喫茶店の映像で、壁に「エスカロッブ800円」ヒいうメーューが貼ってあったことだ。何だ?「エスカロッブ」って。飲物なのか?食べ物なのか?それとも薬?何れにしても国会で取り上げられるような物でないことは確かなのだが・・・・。
 ふと、錦糸町の根室出身のナ〇ちゃんのことを思いだした。ちっと高い店なのだが、謎が解けるかも知れない。ナ○ちゃんの出勤を確認して出かけることにした。唇の左端に色っぽい黒子がある彼女は、私が「エスカロシプ」のことを聞くと、ものすごく驚いて「懐かしいいなぁ」と、その物の説明をしてくれた。謎はついに解けた・・・・。

 「エスカロップ」とは、食べ物で、おそらく根室、あっても道中限定のメニューで、バターライス(サフランライスのもあるがバターの風味が強いのが特徴)の上にトンカツが乗っており、その上からデミグラスソース(それもウスターソース系の風味が濃い物)が掛かっている物だという。バターライスの具は、パセリ、玉葱、グリンピース、そして筍の微塵切りで、ハムやピーマンは入っていない。

 地元では「ニューモンブラン」という店が「エスカロップ」の元祖らしく、調理チーフが変わってから、近くの「どりあん」の「エスカロップ」が一番旨いと云うことになっているらしい。根室の喫茶店(キッチン、レストランと呼ばず皆喫茶の名称で営業しているらしい)の内、ナ〇ちゃんが言うには半分近くの店で「エスカロップ」はメニューに納まっているらしい。又、「エスカロップ」を置いていない店では、「スタミナライス」という、バターライスの上に洋風餡掛け野菜炒めが乗ったものを出していると言う。

 私はお礼にもうー度ナ〇ちゃんを指名して、東京の銀座が発祥の「ベトコンラーメン」の話をしてあげた。私が知っている限りでは、このメニューを掲げている店は京都の大山崎にしかない。「ベトコンラーメン」とは、ベトナム戦争当時、米軍を苦しめたベトナム人兵士(ゲリラ)のように、昼夜無く働き続けられるスタミナを確保しようと、大量のニンニクを使用した白湯スープのラーメンである。

 さて、時計の針は25時を大きく回ってしまった。ナ〇ちゃんは「ベトコンラーメン」の話でラーメンを食べたくなったようで、私を誘ってきた。しかし、私はそれを振り切って24時間営業の「肉のハナマサ」へ向かうことにした。もちろん「エスカロップ」の食材を買うために・・・・ 

 3月某日。錦糸町某クラブ。ハイネケン1本、ヘネシー3分の2本。チーズサラミ、野菜スティック.ナ○ちゃんは得体の知れないウーロン茶の様なものを3杯、カラ揚げ。

   お代わり