324【食指動く】 出典・春秋左氏伝・宣公四年
《 意味 》

 珍しいごちそうをえる兆し。転じて、食欲が起きること。また、物事を求める気持ちが起きること。「食指」は,人さし指の意
 
《 訳文 》

 楚の国の人がてい)霊公れいこう)に大きなすっぽん)を献上した。おりしも公子宋と子家が参内し、霊公にお目にかかろうとしていたが、子公(公子宋こうしそう)公子宋)の人さし指がピクピクと動いた。それを子家に見せて、「今までにも、指がこのようになると、必ずごちそうにありついた」と言った。朝廷に行くと、料理人がちょうど大きなすっぽん)を調理しようとしていた。二人はそれを見てお互いに笑い出した。霊公が二人になぜ笑ったかを尋ねると、子家はその子細を話した

 
《 原文 》

 楚人献鼂於鄭霊公。公子宋与子家将入見。子公之食指動。以示子家曰、他日我如此、必嘗異味。及入、宰夫将解鼂。相視而咲。公問之。子家以告

 楚人、すっぽん)を鄭の霊公に献ず。公子宋と子家とまさ)に入りてまみ)えんとす。子公の食指動く。以て子家に示して曰く、他日、我此くの如くなれば、必ず異味を)む、と。入るに及んで、宰夫将に鼂を解せんとす。相視て咲う。公これを問う。子家以て告ぐ。

《一言多い解説》

 凡人は、鼻がピクピク
 

   

   
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