260【綵衣さいい)以て親をたの)しましむ】 出典・曹植そうち)・霊芝
《 意味 》

 親孝行をいう。「綵衣」は、五色の美しい模様の衣服で、幼少の者が着る。「斑蘭はんらん)の衣」「斑斕はんらん)の衣」ともいう。子供のような衣服を着、自分を幼く見せることによって、親に老いを感じさせないようにする孝心。周代、楚の老萊子ろうらいし)、また、漢代の伯瑜(伯兪とも書く)の故事で綾模様の美しい衣服を着て老父母の前で嬰児のまねをして、遊んだり泣いたりしたという
 
《 原文 》

 伯瑜年七十、綵衣以娯親

 伯瑜年七十、綵衣以て親を娯しまむ

 
《一言多い解説》

 我が国で60歳の還暦に本人が赤い烏帽子とちゃんちゃんこを着て、赤ん坊に戻る儀式のひっくり返し